【名盤紀行 】
Vol.1 「ヘルプ」

【名盤紀行 】


長崎市出身、広島市在住。映像&イベントの制作会社の広島本社に20年、東京支社に10年勤務。今は「レコードバー野中サンハウス」の店主。今日のレコードは、なあに?

こんち、これまたご機嫌いかが?流川の「レコードバー野中サンハウス」店主でございます。2018年冬に開店した「野中サンハウス」では、「アナログ・モノラル・ローファイ」を合言葉に、日々様々な音楽をお楽しみいただいております。

さて、このコラムでは、名曲・名盤をぼちぼちとご紹介してまいります。記念すべき第1回目は「ヘルプ」、1965年、ビートルズの10枚目のシングル・レコード。また、彼らの主演映画第2作目「ヘルプ!4人はアイドル」の主題歌でもあります。お茶の間ではテレビ東京の「開運!なんでも鑑定団」のオープニング曲として長年親しまれている超有名曲。

バッハの対位法が使われているといわれているが、そんなことはどうでもよく、やはりド頭いきなりの分厚いハーモニーがたまらない。ジョンとポールという、声の強いシンガーが2人もいるのだから、アリガタヤ、アリガタヤ。

歌詞の内容は、「しんどいから助けてくれい」の一点張り。リバプールの貧しい若者だったジョン・レノン、世界のスーパースターにのし上がってはみたものの、プレッシャーに押し潰されそうな毎日、おまけにホテルから出ることもできない不自由さ。ジョンの心の叫び「助けてくれい!」であるそうで。

この名曲をカバーするには、そうとう勇気が必要だと思われます。が、見事にカバーしちまったのが、カーペンターズ、リチャードにいさんと妹カレンちゃん。1970年のセカンド・アルバム「Close To You(遥かなる影)」に収録され、シングル・カットに際しては、「動物と子供たちの詩」の、なんとB面!この秀作をB面にするとはゼータクな!

アレンジが素晴らしい。すこしリズムを落とし、元歌の持っている勢いとは異なるまったり感がたまりません。しかもオルガン・ソロまでたっぷりと。リチャードにいさんのアレンジ力、敬服いたします。初期なので、ドラムは勿論カレンが叩いているはず。カレンのドラムの上手さはとんでもなく、ぜひ動画でお確かめください。You Tubeに「Karen Carpenter Drum Solo – 1976 First Television Special」があります。楽しそうにたたきまくっているカレン、いいなあ。

そんなこんなレコードが、そこそこある「レコードバー野中サンハウス」へ、ぜひおはこびください。シングル盤は、昭和歌謡から映画音楽まで、雑に約1000枚ございますが、レコードやCDの持ち込みも可能です。また弊店、蓄音機でSPレコードもお楽しみいただけます。月に一度ほど、RCCラジオの人気番組「バリシャキNOW」にお呼びいただき、蓄音機で2枚回しています。次回は、9月14日、月曜日に出演する予定です。

さて本日はここまで。今日も明日も、名盤聴こう!

それでは、みなさん、ごきげんよう。

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