【名盤紀行 】
Vol.25 サイン

【名盤紀行 】


長崎市出身、広島市在住。映像&イベントの制作会社の広島本社に20年、東京支社に10年勤務。今は「レコードバー野中サンハウス」の店主。今日のレコードは、なあに?

こんち、これまた、ご機嫌いかが?流川の「レコードバー野中サンハウス」店主でございます。2018年冬に開店した「野中サンハウス」では、「アナログ・モノラル・ローファイ」を合言葉に、日々様々な音楽をお楽しみいただいております。さて、3月になりました。3月3日は、もちろん「桃の節句」。それでは、3月1日は、何の日でしょうか?そう、予想どおり、「サインの日」でございます。

となりますと、弊店「レコードバー野中サンハウス」にあるサイン関係をご覧にいれましょう。まずは、泉谷しげる、1972年のセカンド・アルバム「地球はお祭り騒ぎ」。「大通りを横切って」と言う超ド級ハードロックナンバー収録の名盤。このアルバム・ジャケットに太い赤マジックで、ぐりぐり描いてくださったのは、黒田征太郎画伯です。黒田さんがご来店された時、ちょうどこのアルバムを回しておりましたらば「おお、泉谷やないか」と、ジャケットに加筆してくださいました。その後、壁にもいろいろ描いてくださいました。レコード左後ろに見える鳥も、もちろん黒田さん。目がカワユイでしょ?

昨年の11月11日、「Peter Barakan’s Music Film Festival」の為に来広していたピーター・バラカンさん、ご来店。ピーターさんの著書「ピーター・バラカン音楽日記」にサインを頂戴いたしました。とても丁寧に漢字で書いてくださって、感動いたしました。ワシ、書道習おうと、一瞬思ったのでした。ちなみに、「Peter Barakan’s Music Film Festival」、本年も開催すると思うので、お楽しみに。

広島のご出身、世界的ジャズ・ピアニスト、大林武司。基本、ニュー・ヨークにお住まいですが、日本では、MISIAのバンド・マスターとして有名です。なんと言っても紅白歌合戦、紅組のトリですから。ちなみに白組トリは、福山雅治。長﨑対決でもありました。それはさておき、昨年12月、大林武司率いる「BNTトリオ」のライブが広島でありました。Ben Williams、Nate Smith、Takeshi Ohbayashi で、BNT。凄い演奏でした。ぜひ、又見たいと思います。3人でのレコーディングは無事に済んだそうなので、近々、リリースされるはず、楽しみです。サインをいただいたレコードは、2016年の「Manhattan」。1曲目の「World Peace」、とても美しい。

続いては、悲しいお話。日本が世界に誇る、否、誇ったJAZZ GODFATHER、鈴木勲のお話。鈴木勲率いるOMA SOUNDは、2017年から2019年の3年連続、広島でライブを行いました。メンバーは、サックス20代、ギター40代、ドラム50代、ベースOMAさん、80代の半ば!!!凄まじい演奏なのだ。精神と技術は、老化しないのだ!と思った。で、ワシ、裏方なんでもお手伝い係でしたので、2019年の打ち上げは、弊店「レコードバー野中サンハウス」で行いました。その時のサインがこれ。1973年の超名盤「Blow Up」に、書いて頂きました。

もっと何度も、あの音が聴きたい、あの演奏が見たいと心底思っておりましたが、2022年3月8日、帰らぬ人に。ご冥福をお祈りいたします。ちなみに、ニック・ネームがなぜ「OMAさん」なのか?当然、ワシは知っとりますが、ご婦人方の前では、とても言えないお話なので、書きません、否、書けません。どうしても、知りたい方は、お店に来てくださいね。

ガキの頃から大好きな日本のバンドは?と問わるれば、「上田正樹とサウス・トゥ・サウス」と答える。その中心人物、上田正樹と有山じゅんじの2人で、ゆるーく作ったレコードがこれ。タイトルは、ズバリ「上田正樹&有山じゅんじ」と、全くひねりなし。まず、有山さんが、加古町のOtis!に来たので、右側にサインをしていただきました。その数年後、故郷長崎の友人が、どうしても上田正樹を呼びたいというので、ライブしに来ていただきました。その打ち上げを、思案橋の老舗中華料理店「康楽」で行いました。そん時、うまか餃子ば食べながら、上田さんに書いてもろうたったい。こいでコンプリート、おしまい。

写真は、ボブ・マーリーのレコードですが、近藤房之助のお話。1994年のアルバム「23A Benwell Road」を録音しに、近藤房之助とメンバーはロンドンへ。そこでミックスを担当したのが、Phill Brown。フィル・ブラウンさん、あまりに房さんのバンドが気に入って「ワシもメンバーにしてくれい」と言って、8人目のメンバーとして、ジャケットに写っているのだ。しかも、ツアーをするなら、絶対に音響のオペレーターをしに行くと断言。頑固なイギリス人は、本当に約束を守るそうで、ロンドンのスタジオでの名指しの仕事を断って、約10本のライブの為に来日。広島での会場は、アルパークの地下荷捌場。「アルパーク・ガレージ・ライブ」と称して、3度目の近藤房之助バンド登場。コンクリート打ちっぱなしのガレージという劣悪な環境にも関わらず、音圧が高く、音量が小さいという最高の音を出してくれたフィルさんに心から感謝したい。

さて、私はプロなので、お仕事中にサインをいただくわけがない。このサインは、翌年、同じメンバーが大阪でライブをやるというので、その打ち上げに参加した際、いただいたもの。1975年、ボブ・マーリーの超名盤「Live」であるが、フィルさんは、レコーディング・エンジニアとして参加している。謙虚なフィルさんは、裏ジャケットに小さく書こうとしたのだが、無理を言って表に書いて頂きました。私の宝でございます。

アイルランドのブルース・ギタリスト、「ロリー・ギャラガー」が好きで、ある日、Instagramにレコードの写真を乗せたら、メッセージが入った。「ロリー・ギャラガーのサインを持っているので、受け取って欲しい。自分一人で持っているより、お店で多くの人に見ていただきたい」との事。で、送ってくださったのが、この写真とサイン。新幹線の中で、日本ツアー中のロリー・ギャラガーと遭遇し、写真撮らせてくださって、サインまで。親日家だったロリー・ギャラガー、1995年鬼籍入り、享年47歳。ご冥福を。

今回は、「サインの日」にちなんで、そんなお話でございました。さて、そんなこんなレコードが、そこそこある「レコードバー野中サンハウス」へ、ぜひおはこびください。月に一度、RCCラジオの人気番組「バリシャキNOW」にお呼びいただき、蓄音機で2枚回しています。また、タウン情報ひろしまでは、「レコード女子のススメ」というコラムを書いております。毎回、レコードプレゼントがございますので、是非!

なお、ほぼ毎日、エンタメ情報ブログ(http://jump3blog.jugem.jp/) も、書いております。現在「広島Blog」ランキングで60位ぐらいです。お時間ある時、ぜひ、バナーのクリック、お願い致します。さて本日はここまで。今日も明日も、名盤聴こう!

それでは、みなさん、ごきげんよう。

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