【名盤紀行 】
Vol.24 鈴木茂

【名盤紀行 】


長崎市出身、広島市在住。映像&イベントの制作会社の広島本社に20年、東京支社に10年勤務。今は「レコードバー野中サンハウス」の店主。今日のレコードは、なあに?

こんち、これまた、ご機嫌いかが?流川の「レコードバー野中サンハウス」店主でございます。2018年冬に開店した「野中サンハウス」では、「アナログ・モノラル・ローファイ」を合言葉に、日々様々な音楽をお楽しみいただいております。さて、広島で、まさかの凄いライブがあります。一体、誰が来るのか!?

3月から、スティング、ディープ・パープル、ジャクソン・ブラウン、ドゥービー・ブラザーズと、大物外タレ怒涛の4本立てで浮足立ち、「今回はスティング書こう」と思っていた矢先、更なる吉報、鈴木茂が広島に来ると!「早春ライブツアー」、2月17日土曜日、紙屋町の広島Yiseにて。ギタリスト、否、バンドやってる人、必見ですよー。てなわけで、鈴木茂のお話。

さて、鈴木茂、1951年産まれ、現在71歳。1969年、「はっぴいえんど」にギタリストとして参加。メンバーは、細野晴臣、大瀧詠一、松本隆、そして鈴木茂。当時、たったの18歳の鈴木、堂々とした演奏、ご立派。このアルバム「風街ろまん」は、1971年リリースのセカンド・アルバム。もちろん「風をあつめて」収録の大名盤。実は、このレコード、当時物ではなく、ひょっこりタワーレコードで発見した新譜であります。盤面がピカピカで、嬉しい。

「はっぴいえんど」において、鈴木以外のメンバーが個々の志向を強めていったのに対し、あくまでもロック・バンドでありたかった鈴木は、バンドの構想を林立夫に打ち明けた。林立夫は、松任谷正隆と細野晴臣に声を掛け、「キャラメル・ママ」が誕生。そのメンバーで録音したのだが、「キャラメル・ママ」とクレジットせず、細野晴臣のソロ作品となっている。

ちなみに、録音は、細野晴臣の自宅で行ったのだ。元祖宅録。「HOSONO HOUSE」のLPレコードは、現在、かなり高値で取引されているようです。実は、持ってなかったところ、幟町のバー「ネーブル」の島田さんが、無期限で貸してくれています。ところが、ひょっこり再発物を発見しました。なんとピンク色のレコード。名曲「恋は桃色」が入っているからかなあ?2枚あると安心!

細野以外に適切なヴァーカリスト、(例えば大瀧詠一のような)が不在のままスタートしたキャラメル・ママは、荒井由実、吉田美奈子、南義孝などのレコーディングをサポートすることが増え、次第に細野主導のセッション・ユニット化していく。しかもバンド名が「ティン・パン・アレー」に代わったころには、鈴木のロック・バンド構想は消滅してしまった。

その反動も含め、ティン・パン・アレーのメンバーを裏切る形で単身渡米した鈴木が、アメリカのスタジオ・ミュージシャンを集めて録音したファースト・ソロ・アルバム。今聴いても、超傑作。なんで、こんなに、ギターがうまいの?

「キャラメル・ママ」と「ティン・パン・アレー」の面倒くさい関係を少しだけ説明して見ました。さて、このアルバムは、「ティン・パン・アレー」のクレジットなのですが、中身は、各メンバーのソロ作品をセレクトしたような内容。一応ベスト盤扱い。もう、よくわからん。ちなみに、このレコードは、友人の奥様が断捨離をするというので頂戴した一品です。

今回は、鈴木茂のライブを大々的にお知らせいたしました。Yisでお会いしましょう!さて、そんなこんなレコードが、そこそこある「レコードバー野中サンハウス」へ、ぜひおはこびください。月に一度、RCCラジオの人気番組「バリシャキNOW」にお呼びいただき、蓄音機で2枚回しています。次回は、2月13日月曜日に出演する予定です。また、タウン情報ひろしまでは、「レコード女子のススメ」というコラムを書いております。毎回、レコードプレゼントがございますので、是非!なお、ほぼ毎日、エンタメ情報ブログ(http://jump3blog.jugem.jp/)も書いております。たまに役に立つので、どーぞ。さて本日はここまで。今日も明日も、名盤聴こう!それでは、みなさんごきげんよう。

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