こんち、これまた、ご機嫌いかが?流川の「レコードバー野中サンハウス」店主でございます。2018年冬に開店した「野中サンハウス」では、「アナログ・モノラル・ローファイ」を合言葉に、日々様々な音楽をお楽しみいただいております。さて、8月。今こそ、広島で平和について、まじめに考えたいものです。ということで、今回のテーマは「ピース」。
日本でピースな曲と言えば、忌野清志郎が訳した、ジョン・レノンの「イマジン」。RCサクセション、1988年の「COVERS」に収録されている。いろいろと物議を醸した作品だ。2曲で原子力発電を話題にしたので、いろんな圧力を受けたらしい。「イマジン」は、攻撃的ではなく、とても素晴らしい日本語になっている、さすが清志郎。小さなライブハウスで、彼がこの歌を歌った。歌う前に「戦争がなくなったらいいと、俺は本気で思ってるんだ」と言って歌った。目頭が熱くなった。もう一度、聴きたかった。
続いて、小林克也率いる「ザ・ナンバーワン・バンド」の「うわさのカム・トゥ・ハワイ」、1982年のシングル・レコード。日本語のラップの走りでもある、この曲、実は強烈な反戦歌であります。1番は、出稼ぎで広島からハワイに行って、えっと働いて、ハワイの人と仲良くなった話。2番は、タバコじゃ思うて吸うたら、ええ気分になって、こりゃあだめじゃあ、言うお話。3番、真珠湾攻撃で悲しかった話。「その夜の、ワシらはの、ふとんで泣いたんじゃ」、たまらない歌詞である。ハンカチが必需品な1曲である。
ここからは、レコードではなく本でございます。弊店「レコードバー野中サンハウス」の壁には、黒田征太郎画伯が、絵を描いてくださった。鳥の目、サイコーにカワユイでしょう?黒田征太郎師匠は、ずっと戦争と闘ってこられた。故野坂昭如との「戦争童話集 忘れてはイケナイ物語り」しかり、「PIKADONプロジェクト」しかり。その黒田師匠、昨年「旅のネコと神社のクスノキ」を発表。テーマは「旧広島陸軍被服支廠」、文章は池澤夏樹、帯は谷川俊太郎が書いている。広島の人は、絶対に持っておくべき絵本であると断言いたします。
そしてなんと、本年6月23日に「ヤギと少年、洞窟の中へ」を発表。文章は、同じく池澤夏樹、帯は、なんと山崎努だ。テーマは「沖縄」。後半の美しい花の絵、紙の墓碑なんだと思います。戦争はなくなったほうが良いと思われる方、ぜひお買い求めください。
写真家、宮角孝雄さん、庄原市生まれ、被爆2世。東京を本拠としながら、2000年より原爆ドーム前で、人々の肖像を撮影し続けておられます。この本は、2010年に出版された写真集「GROUND ZERO–希望の神話–」です。私も、写真を撮っていただきました。この夏も、撮影されるはずです。原爆ドームの裏の噴水あたりに、いらっしゃるはずです。ぜひ、写真撮ってもらってください。怖くありませんから。
今回は、「8月6日」にちなんで、ピースのお話でございました。さて、そんなこんなレコード等が、そこそこある「レコードバー野中サンハウス」へ、ぜひおはこびください。音源持ち込みOKなので、開店の19時頃にレコードをお持ちになるお客様が、時々いらっしゃいます。また弊店、蓄音機でSPレコードもお楽しみいただけます。月に一度、RCCラジオの人気番組「バリシャキNOW」にお呼びいただき、蓄音機で2枚回しています。
この頃はFMちゅーピーの「イブニング・ストリーム」にも出没して、ビニールのレコードを回しております。また、タウン情報ひろしまでは、「レコード女子のススメ」というコラムを書いております。なお、ほぼ毎日、エンタメ情報ブログ(http://jump3blog.jugem.jp/) も、書いておりますので、お暇つぶしにどうぞ。さて、本日はここまで。今日も明日も、名盤聴こう!それでは、みなさん、ごきげんよう。