【名盤紀行 】
Vol.23 ピーター・バラカン

【名盤紀行 】


長崎市出身、広島市在住。映像&イベントの制作会社の広島本社に20年、東京支社に10年勤務。今は「レコードバー野中サンハウス」の店主。今日のレコードは、なあに?

こんち、これまた、ご機嫌いかが?流川の「レコードバー野中サンハウス」店主でございます。2018年冬に開店した「野中サンハウス」では、「アナログ・モノラル・ローファイ」を合言葉に、日々様々な音楽をお楽しみいただいております。去る11月、「Peter Barakan’s Music Film Festival 2022」なる映画祭が、広島市映像文化ライブラリーで開催されました。もちろん、私は、全日程全作品、つまり5日間で5作品、拝見しました。相当勉強になりました事、大変嬉しゅうございました。が、なにより嬉しかったのは、私の小さなバー「野中サンハウス」に、ピーター・バラカンさんが、立ち寄ってくださった事でございます、ありがたや、ありがたや。そこで、今回は、「ピーターさんと楽しんだレコード」のお話。

ピーターさんが、翻訳や監修した映画のお祭りが「Peter Barakan’s Music Film Festival」。広島開催は初めてでしたが、とても手ごたえがあったそうです。来年もきっと開催するだろうと、おっしゃってましたので、ご期待ください。ああ、1年が待ち遠しい。

ピーターさん、ご来店早々、なぜかノーラ・ジョーンズのお話になりまして、ならばと、姉妹共演のレコードをおかけした次第。ノーラ・ジョーンズの異母姉妹はシタール奏者のアヌーシュカ・シャンカール。もちろん御父上は、ビートルズのジョージ・ハリスンにシタールの手ほどきをした、偉大なるラヴィ・シャンカール。アヌーシュカのソロ・アルバム、2013年の「Traces of You」でノーラが数曲歌っております。特に、タイトル曲が素晴らしい。かなり、喜んでいただきました。

ピーターさんの著作を読むと「好きな音楽はブルーズ心のある音楽」だそうで。そのニュアンス、分かる気が致します。もちろん、ブルーズ心のあるレコード、ございます。ローウェル・フルスンの「トランプ」、ファンク・ブルースの必殺曲、おそらく1967年。「tramp」の意味は、「浮浪者」とか「身持ちの悪い女」とか。それでこのジャケットなのか?7インチ・シングル盤でかけましたらば、シングル盤は、初めてご覧になったそうで、相当、喜んでいただきました。

続いて、ポインター・シスターズ、1973年のデビュー・シングル「Yes We Can Can」をおかけして、喜んでいただきました。が、ライブ盤はお聴きになってない、という事で、

1974年の2枚組ライブ盤「Live At The Opera House」から、しつこい歌をたっぷりとお楽しみいただきました。

きっとピーターさんも大好物と思われる、ルイジアナ出身のシンガー、トニー・ジョー・ホワイト。とある曲をかけましたところ、「あの曲、ありますか?そう、Rainy Night In Georgia」。ああ、持ってて良かった。トニー・ジョー・ホワイトが1967年に書き、ブルック・ベントンが1969年にリリースした、あの曲。「ポーク・サラダ・アニー」のB面に入っておりますのよ。当時の邦題は「ジョージアの雨の夜」という、なんだか歯切れの悪い日本語でありますが、近年は「雨のジョージア」で良いようでございます。久々にお聴きになったという事で、とってもお喜びいただけました。重ね重ね、ああ、持ってて良かった。

そんなこんなで、ピーター・バラカンさんとの楽しい夜、あっという間でございました。渋―い音楽秘話も教えていただき、ムフフな夜でございました。早く来年の映画祭、見たいなあ。と、鬼に笑われそうで、ああ、恥ずかしい。

さて、そんなこんなレコードがそこそこある、「レコードバー野中サンハウス」、みなさまのご来店を心よりお待ちしております。月に一度、RCCラジオの人気番組「バリシャキNOW」にお呼びいただき、蓄音機で音楽を聴いていただいております。また「タウン情報ひろしま」に「レコード女子のススメ」というコラムを寄せています。レコードプレゼントあり、ぜひご応募ください。

さて本日はここまで。今日も明日も、名盤聴こう!それでは、みなさん、今年1年ありがとう。良いお年を。

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