【おばDの映像玉手箱 】
Vol.5 パロディ大好き!

【おばDの映像玉手箱 】


広島・岡山の制作会社やテレビ局のディレクターとして様々な映像制作を経験。フリーランスの映像クリエイター「おばD」こと川内美佳さんが、クリエイティブな日々で見つけた話題を綴ります。

こんにちは、映像クリエイターのおばDです。ちょっと前のことですが、友達と久しぶりに宮島に遊びに行って、発見したものがあります。

お気付きの方も多いと思いますが、これは、某有名アウトドアメーカーのロゴをもじった「パロディTシャツ」。鹿さんご本人も、まさかの「ザ・シカのフェイス」に戸惑いを感じているように見えます。鹿さんの目線が遠くを見つめていますね。ハトも一緒に遠くを見つめています。

いや、いいですね〜。大爆笑してしまいました。というのも、私は大のパロディ好き。昔、自分の番組でも、出演者に「エヴァンゲリオン」の碇ゲンドウをやってもらったり、NMB48のアイドルに「名探偵コナン」をやってもらったりして、アニメに全く興味のないプロデューサーからよく怒られていたものです。

みなさん、パロディはお好きですか?日本では、今ひとつメジャー作品がありませんでしたが、近年、深夜枠だった「勇者ヨシヒコ」の福田雄一監督が「今日から俺は!」で脚光を浴びたりして、完全に一つのジャンルとなってきたのではないかと、個人的には思っております。

Wikipediaには、パロディの定義がこう記されていました。

〇パロディの元となった作品が一般的に知られており、何を模倣したのかがあからさまであること
〇パロディの元となった作品のスタイルや特徴を残しつつ、改変していること
〇パロディ化によって滑稽さや風刺が感じられること

Wikipediaによると、パロディの語源はギリシア語で、遠く紀元前から存在していたんだそうです。パロディが急に崇高に思えてきました…。そして、パロディは、私たちの身近にたくさん存在します。これは、最近流行っているという「SNS風メモ帳」というアプリ。あの有名なアプリのトーク画面と同じように見えますが、ただのメモ帳です。写真も添付できてめちゃくちゃ便利です。

このように、SNSですらパロディになってしまうのですから、やはりパロディは愛される存在だと言えるのではないでしょうか?しかし、同時にパロディにはリスクがあります。パロディ元の作品を知らなければ、面白さが半減するという壁がありますし、面白くなかったら「パクリ」で済まされる可能性もありますよね?

そんな謎に答えを出してくれそうな動画があるんです。カカフカカ企画さんが2005〜2006年頃に作られていた、「北斗の拳」のOPの実写パロディです。私がYouTubeでこの動画を発見したのは、つい最近なのですが、衝撃を受けました。出演しているキャラクターを、ほぼ全て一人で、この方が演じていらっしゃいます。

(カカフカカ企画YouTube)https://www.youtube.com/user/kikshin

昔流行った、ギター侍の波田陽区さんにちょっと似ている気がするんですが、なんだか幸薄そうで(※申し訳ございません!ご本人に了解を得てスクショを使用させて頂いています)それぞれのアニメのキャラクターとは、表情が全くかけ離れているんですよ。カカフカカ企画さんは、他にもエヴァンゲリオンのパロディなどもやっていらっしゃいますので、興味のある方はご覧ください。

私は、パロディ動画を作るとき、文字とかCGとか、パロディ元を再現しようと割と頑張っていたのですが、これ見てぶっ飛びました。逆にパロディ元からいかに遠くに離れるかが、笑いの元なのでは?と気づいたんですね。もちろん、アニメを実写化する時点で、もう無意識に離れているのですが、なぜパロディが笑えるのか、その謎がちょっと解けたような気がしました。ちなみに、何回見ても笑ってしまいます。私は、パロディを見ると「馬鹿だな〜」とツッコミながら、なんだか暖かな気持ちになるんですが、いかがでしょう?絶対、この人悪い人じゃないよね?

最近、アニメ原作のドラマ化が多いですが、キャラクターと演者のイメージが違うと炎上しちゃったりしますよね?あれも中途半端に近づけようとしても無理なんで、初めっからこれくらい遠くに離したら面白いのかも?なんて思っております(笑)。今回は、自分の趣味全開で申し訳ございませんでした。では、また!

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