【酒比べ!酒探し! 】
Vol.1 旭鳳酒造七代目との出会い

【酒比べ!酒探し! 】


日本三大酒処、西条を擁し、酒にうるさい広島の左党をうならせる日本酒と焼酎専門店「味比べ味探しのお店こびと」。若き店主、小畠誠史さんがお酒にまつわる様々なエピソードや、ここだけの情報をお伝えします。

はじめまして。広島市内は鉄砲町で、日本酒と焼酎、日本のお酒の専門店、「味比べ味探しのお店こびと」というお店をさせていただいております、小畠誠史(オバタセイシ)と申します。

当店は、お酒をつくられている方々のお酒に対する気持ちを大切にし、造りのお話をしたり、酵母や麹菌のお話をしたり、少しコアなお酒の情報を発信するちょっと変わったお店です。また蔵の方をお呼びして日本酒や焼酎のイベントなども定期的におこなっております。少々クセはありますが、「美味しく笑顔でお酒を楽しむ」をコンセプトに一番美味しい飲み方、飲み頃、温度帯、グラスでお酒をお出しできるように日々努力をしております。ぜひ一度遊びにおいでくださいませ。自己紹介はこれくらいにして、そろそろ本題を!第一回目は広島市安佐北区可部の旭鳳酒造七代目、濱村洋平君との出会い。

初めてお会いしたのは、わしがUターンで広島に戻ってきた二ヶ月後、4年前の10月1日、日本酒の日。広島のアリスガーデンで広島酒造組合がイベントをしとった時じゃった。当時、洋平君は26歳、こんなに若い子が日本酒蔵の社長とは驚きじゃった。しかも酒造りのトップである杜氏も兼任。そしてその年が杜氏に就任して初めてのお酒造り。また誰もが認めるイケメンぶり。いろいろと驚かされたのを覚えとる。

それから約半年後、比治山であった日本酒イベントで再会し、話し込んだ。たくさん飲んだ。その時飲んだのが、杜氏になって初造りで出した新銘柄の「泰平(純米吟醸無濾過生原酒)」。ちなみに“泰平”とは亡くなられた六代目濱村泰司の泰、濱村洋平の平をとって名付けられたという思いのこもった名前。

その酒質はというと香りは程よい果物香、口に含んだ瞬間のアタックの味わいの力強さ。サッとキレていく後味。「初造りでこんなお酒を醸したなんて」こんな気持ちになった人は多かったと思う。そして今年、杜氏4年目にして、泰平が熱燗コンクール金賞受賞。涙が出るほどうれしかった。

これまで4年間の間に一緒に旅行に行ったり、飲みに行ったり、一緒に会をしたり。洋平君の優しさと真面目さ、頑固さをよく感じる。この4年間でいい麹米、いい温度管理、お酒達の面倒を上手いことみれるようになったんじゃろうと思う。ええお酒のバックには、ええ人たちがおる。熱い気持ちが隠れとる。それを感じる蔵。旭鳳酒造。これからの洋平君のお酒(子供達)も楽しみじゃ。注目し続けたい。

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