【伊達男が行く! 】
Vol.1 広島のメンズファッションから見る
コロナニューノーマル

【伊達男が行く! 】


人は見た目が9割、おしゃれは女性に限らず、男性も心掛けるべし!ビジネスやライフスタイルに合わせたハイセンスなファッションについて紳士服のプロフェッショナルが指南いたします。

▼ウィズコロナ時代のファッション

新型コロナウイルスの登場で、ファッション業界も大きく変わりました。高度成長期にファッション業界をけん引してきた国内大手アパレルメーカーや、アメリカの最古参のメーカーも軒並み、会社の存在自体や、在り方、方針を見直さなくてはならない状況になってきています。テレワークやテレカンの普及により、人と人とのリアルな対面が激減する中、おしゃれに見せるおしゃれの価値観が大きく変わってきているのも大きな理由です。もともと、おしゃれというのは、知的にに見られたい、活動的に見られたいなど、自分の内面を外に向けてアピールするためのツールといえます。人と人との接触の在り方が大きく変わった今、ファッションの在り方も大きく変わってきている実情があります。

▼はっきりしてきたTPO

2020年8月現在、流れとして明らかなのは、スポーツ、アウトドア系のファッションブランドが勢いを増してきているということです。ナイキ、アディダスといった、スポーツメーカーに加え、モンベルやノースフェイスなど、本来登山・アウトドアファッションのメーカーもコロナ以降各方面から注目を浴びています。これには、自粛の流れやキャンプブームもその流れを後押ししているという背景がありますが、そもそも家にいる時間や自分の時間がたくさん出来たので、普段の生活の中にスポーツ、アウトドア系のファッションを溶け込ませているという流れがあるようです。ジムやゴルフ場しか見かけなかったブランドのTシャツを普段でも着こなしている方なども増えてきています。

▼広島のファッション事情

では、ビジネススタイルとして着るスーツなどの需要は無くなってしまったのでしょうか?「コロナ禍に入って、ビジネススーツを着ることが減った」という声をお聞きすることは多くなりました。テレワークやテレビ会議が増えてきた影響で、ビジネスで人と直接会う機会というのは確かに減ったように思います。私は、広島と福岡でオーダーメイドのビジネスウェアを提供する会社を運営しています。その関係でオシャレの変遷をビジネス面から見かけることが多くあります。

てっきりビジネスウェアの売り上げは減っているかと思いきや、7月の売り上げは8割程度まで戻ってきましたし、8月の売り上げは前年を上回っています。

もちろん緊急事態宣言の出ていた時期は大きな影響がありましたが、数字だけを見ると広島ではオフィスウェアの事実上の減少はそれほどないように思います。もちろん、東京や大阪などとは状況が全く違うので、全国的に当てはめて考えることはできませんが、広島ではビジネススタイルとカジュアルスタイルが両立する時期に差し掛かっていると言えるかもしれません。これは、広島が適度に都会で適度に自然が存在するという。都会とも田舎ともとれる土地柄特有のことかもしれません。

▼押さえておきたいファッションのポイント

普段の生活では、スポーツやアウトドアのファッションを上手に取り入れつつ、ビジネスにびしっと決める時にはクラシカルなビジネススタイルで決め込む。今日はどんな日なのか、完全オフでアウトドアに出かける日なのか、テレワークで在宅勤務の日なのか、もしくは出社して顧客に会いに行く必要があるのか。目的と性格をはっきり意識して分けることで、クローゼットの中のアイテム数を絞り限定することが出来ます。こうすることで、コストを抑えながら、様々な生活シーンで出会う人やカメラの向こうの相手に対してオシャレに魅せることが出来ます。

▼コーディネートの実例

例えば、2つの事例でファッションの方向性を見てみましょう。

事例1:

個人事業主で基本的には在宅勤務。もしかしたら気心知れたお客様が、職場へいらっしゃるかもしれない。夕方からは健康の為にジムへ。この場合、スポーツ寄りのファッションを身にまとっておくことで、おしゃれ感を演出できます。

◎例えばスポーツ系ブランドのポロシャツに、ストレッチの効いた細身の綿パン、それに白のスニーカーを合わせたりすると、季節的にも夏らしい感じになりますし活動的で知的なイメージを与えることが出来ます。私の知り合いでもたくさんいらっしゃいますが、広島には中小企業主さんが多く、ビジネスと普段との切り替えが難しい方が多くいます。そのような方は、中途半端なクールビズ姿に固執するよりも、思い切ってカジュアル路線に振り、その中でオシャレを追求するという手は、とても有効かと思います。

事例2:

午前中はテレビ会議。午後はWEBセミナーで集客した見込み客先に最終的な営業のため直接訪問。普段はウェブミーティングで会っている方に、直接会って営業をかけることができるというのがポイントです。

◎いつものウェブミーティングではラフな格好で親しみやすさを出しているとすれば、いざ直接会うときにはビシッとスーツで決めてみるのも良いかもしれません。男女間でもそうですがギャップにはドキッとされられるものです。

▼今回のまとめ

新型コロナウイルスの出現で、人々のライフスタイルは多様に変化しました。ファッション業界についても、色々な出来事があり、成長する企業、変化を余儀なくされる企業、さまざまな企業がありました。ただ、「外見は中身を表す」という言葉通り、人に好印象を持ってもらいたいという人間の基本的な思考はおそらく変わらないと思います。シーンを明確に分け、今自分がどのような場面で、どのような相手に接しているのかを考えると、おのずと選ぶべきファッションやアイテムも浮かんでくるかもしれません。どのような時代にあっても、自分らしさをしっかりとアピールすることが、おしゃれの基本といえるかもしれません。

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