不動産相続あれこれ !?

今週は、せっかくの連休が県内の交通機関がほとんどストップするほどの大型台風に見舞われ、大きな被害を受けた地域もあったようですが、みなさま大丈夫でしたか?

コロナ、そして台風などの自然災害…最近は日々の生活に支障をきたす困りごとが続くけれど「備えあれば憂いなし」、いざという時のために対応策や防災準備に気を配っておきましょう!というわけで東京、大阪、福岡と続いた出張を先週中に済ませ、かろうじて行脚の途中で台風にぶつからずにすんだ司法書士法人キャストグローバル広島事務所代表社員の司法書士、岡野慎平です。

さて、前回は司法書士がどんな仕事をしているのか?司法書士に何を相談すればよいのか?といった情報の手始めとして、みなさんの生活に関わり深い「相続」について解説しましたが、今回は相続の中で大きな割合を占める「不動産」にまつわるお話しをしましょう。

これまで何度かお伝えしてきたように不動産登記は司法書士が手掛ける仕事の主力業務です。土地、建物、マンション、駐車場、借地権などの所有者が亡くなった場合は、相続が発生するため、名義の書き換えが必要となります。そして書き換えを行うには、相続人全員の所在、つまり戸籍を確かめなければなりません。相続する権利のある人が1人でも欠けていたら遺産分割協議ができませんからね。戸籍の確認作業がすんなりいけばラクなのですが…。

いざ調べてみると、亡くなった人に隠し子がいたり、身内の誰も知らないのに結婚の事実があったり、まるでテレビドラマや小説のようなケースも実際にあるんです。そういった類の該当者がいた場合、相続を放棄してくれればよいのですが、権利を主張してお金を要求されるなど、ご家族とモメ事になって司法書士が対応できない時は弁護士さんの力を借りなければなりません。

一方、集めた戸籍の中には、内容を判読するのが大変なこともよくあります。例えば、戸籍法が改正された時に戸籍の様式などが変更されると、新しい様式の戸籍に書き換えが行われますが、この書き換え前の戸籍を改製原戸籍(かいせいはらこせき)と呼びます。その原戸籍の履歴の中には、戸主の生年月日が“寛永”とか“安政”とか100年以上前の時代の記述もあったり、昔の人は手書きで達筆な字を書かれているので、何て書いてあるのか?読み取るのに苦労するんですよ。

相続人を調べていると、「戸籍にはそのご家族の歴史が集約されている」とつくづく思いますね。広島の場合だと、戸籍に「昭和20年8月6日…」「フィリピンで戦死…」など、原爆や戦争で亡くなられたと思われる記述がよくみられます。中には、夫の戦死により未亡人となった長男のお嫁さんがその家の次男と結婚、次男も戦死したため、今度は3男と結婚とした、というすごい履歴があって驚いたことも!?

相続する不動産名義の書き変えに向け、司法書士は依頼者の承諾を得て、登記するために必要な戸籍を調べるわけですが、スムーズかつ迅速に業務を進めるには依頼者の方の協力が不可欠です。そのためにも業務の流れをきちんと説明するなど、誠実な応対には気を遣います。依頼者の方が「司法書士に任せたけれど、費用は高いのに仕事が遅い」なんて言われたらおしまいですからね。相続人が既に郷里を離れていることもしばしばありますが、ウチの場合は、全国にグループのネットワークがあるので、本籍地が県外にある方の戸籍を取得する場合でも現地のスタッフに依頼すれば、スピーディーに動いてくれます。不動産業界でも「キャストグローバルは仕事が早い」と定評があるので、ご安心ください!

キャッチフレーズは「あなたのために 家族のために」。広島事務所の“相続担当部門”のスタッフも依頼者のご要望にお応えすべく、今夜も遅くまで頑張ってくれています。というわけで、そんな優秀なスタッフの労をねぎらいつつ、今日も一日頑張った自分を労うために、台風一過の夜の街へ出かけなくてはならない時間がやってきました。お先に失礼します!? 次回も乞うご期待!!

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