本気ジャケットで楽しむ秋のオシャレ

食欲の秋、運動の秋…色々ありますが、秋はおしゃれを楽しむのに最も適した季節です。暑い夏はどうしても薄着になり、寒い冬は重ね着が必須になります。しかし体感温度の最適な秋は、重ね着をしたり、小さいアイテムを追加したりと、おしゃれのコーディネートの幅がぐっと上がるのです。スーツ姿のビジネススタイルも楽しいのですが、この秋はジャケットを上手く使ってコーディネートの幅を広げてみるのはいかがでしょうか。

■格子柄ジャケット

ジャケットとパンツを合わせるスタイルの中で、比較的コーディネートが容易なのは、柄のあるものと柄の無いものを合わせる方法です。柄の中の代表例でいくと、格子柄が挙げられます。パンツは圧倒的に無地の物をお持ちの方が多いと思うので、格子柄のジャケットを1着持っていると、コーディネートの幅が広がってきます。格子柄にもたくさんありますが、代表的なのは以下の3種類です。

▼「グレンチェック」

グレンチェックはスコットランド北部の発祥です。白黒を基調に千鳥格子とヘアラインが組み合わされたような格子柄をこう呼びます。メンズスーツの業界では比較的良く使う柄なので、目にすることも多い柄です。よく紺ブレ用としてグレンチェックのパンツを合わせることも多くあります。

格子柄のジャケットは、一歩間違うと悪目立ちしてしまうので、ビジネスでの利用が多い場合、シンプルに白と黒でシンプルに構成するのは良い方法です。最近では、やや大きめのグレンチェック柄も人気です。歴史的な柄だけに、少しカチッとした印象を与えてしまうときもあるので、そんな時は肩パットをすべて抜いたり、芯地を全く入れないアンコン仕立てにすることで、上質感を持たせながら着崩す着方もありだと思います。

▼「ウインドペン」

ウインドペンは「窓ガラス」の事を指します。別名「窓枠格子」と呼ばれることもありますが、細い線のやや縦長の格子柄を指します。ぱっとイメージする格子柄といっても良いかもしれません。この手の柄には、色柄の種類が多く、地の色や線の色のバリエーション、それから材質まで考えると本当に多くのパターンがあります。その分手持ちのアイテムとしてバリエーションを増やしていくのが楽しい分野とも言えます。

お勧めしたいのは、ブラウンのウインドペン。素材はこの際なので、ツルっとしたクリアカットの生地よりも、ややウール感の強い毛羽立ちのある素材がいいかもしれません。紺系のパンツの相性は最高ですし、素材によってはデニムとの相性も良くなり、ビジネスとカジュアルとの使い分けもとてもしやすくなります。

▼「ガンクラブチェック」

ディティールやスーツの歴史などが好きな方は、「ガンクラブチェック」はいかがでしょうか。名前の通り、1874年、アメリカの狩猟クラブ(ガンクラブ)が結成時のユニフォームにこの格子柄を採用したことから「ガンクラブチェック」と称されるようになりました。多色使いのシェパードチェック、またはハウンドトゥースに似ています。トラッドな印象が一気に強くはなりますが、やや起毛感のある素材のガンクラブチェックは秋冬の季節に最適です

■紺ブレ

ジャケットの代表格と言えば「紺ブレ」です。アイビールックの基本アイテムなので、ご存知の方も多いと思います。定番アイテムとして時代を選ばず人気があります。一般的にはメタルボタンや七宝のボタンで構成されます。シングルブレステッドを着られている方が多いのですが、最近ではまたダブルの紺ブレも人気になってきています。基本的にはグレーのパンツや、白黒のグレンチェックのパンツと合わせることが定番ですが、チノパンなどで着崩すスタイルもあり、クラシカルな装いとは逆に、意外に使い勝手が良いようです。

■ツイードジャケット

ツイードは本来、スコットランド特産の織物です。手紡ぎの太い羊毛を手織りで織られたものを指し、ざっくりとした風合いと、糸に節などの目のある祖剛な生地を指します。ハリスツイードなどが有名です。ツイードの世界も奥が深く、うっかり足を踏み入れるととても楽しい沼が待っています。非常に丈夫な素材なので、きれい目に着るのはもちろん、くたくたに着倒してデニムとかと合わせるのも面白いです。時々、聞くのは、「ツイードは三代で着て、くたくたになってこそ味が出る」という説もあります。自分で育てていく!といったイメージですかね。

■まとめ

この秋冬に着てみたいジャケットの種類についていくつかご紹介してみました。ジャケットの特徴はスーツと違いバリエーションが無限にあるということです。まずは、あまり難しくは考えずに1着持ってみると、秋冬のオシャレの楽しみが一気に増えてくるのではないでしょうか。

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