「筋トレをやっている」と胸を張って語れるには!?

日々、筋トレに励んでいる方もおられると思いますが、自分の筋力を試せる有効な種目があります。それは懸垂です。英語圏では「プルアップ」又は「チンアップ」とも呼び、実際の現場では懸垂を「チンニング」と呼んでいます。

これを普通の方が実践するとグリップの幅が狭く、また逆手で行います。しかし、このやり方ですと肩や腕力(上腕二頭筋)が主に働くため多少筋力がある方なら誰もが出来ます。でも、本来は〝広背筋〟という背中の大部分を占める筋肉を使う種目なので、正しいフォームではほとんどの方が出来ないと思います。

そこで正しい動作をご説明すると、グリップは順手(鉄棒を上から被せるように握る)で、グリップの間隔(男性で90㎝以上、女性で70㎝以上)でぶら下がります。次に腕を伸ばした状態から〝胸を張った形〟(※胸を張れないと腕力を使うから)を保ったまま、腕を曲げて顎(チン)をバーに近づけます。顎がバーまで上がったらゆっくりと腕を戻していき、しっかり腕を伸ばし切ります(途中で止めたらダメ)。

これを、反動を使うことなく楽に10回出来れば上級者(競技選手)、5回で中級と言えますが、0~3回以下では「トレーニングをやっている」と語ってはいけません(笑)。なぜならこの種目で動員させる〝広背筋〟は、上半身では大きな筋肉であり、背部のトレーニング種目の多くはこの広背筋を鍛えるためのもので、これが低出力では筋力アップの効果が出ていない、ということになります。

また、この広背筋を発達させることが出来れば、男性の憧れである〝逆三角形〟(両脇の裏側から腰に掛けての筋肉が肥大)の身体を作ることにもなり、スーツやTシャツの姿が様になります。ですから、もしジムでうんちくを語る教え魔が居たら、「10回やって見せて下さい」と言って撃退して下さい(笑)。

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