G7サミットが無事に終わってホッとした話

「なんだそのタイトルは⁉お前関係ないじゃろ!」なんて、ツッコミが聞こえてきそうですが、直接的な関係はありませんが、間接的な関係の撮影業務をしてました。仕事上の守秘義務があるので具体的には語れないけど、少なくとも25年以上のカメラマン人生の中ではかなりのエキサイティングな撮影内容だったので、話せる範囲で書き残そうかなと思った次第。

世界的に有名な海外企業の広報の方から、サミットが行われる数日前に突然連絡をいただき、撮影内容はほとんど知らされず、引き受けたんだけど、5月21日に広島で撮影があるから来れますか?って言われ、「ちょうどサミット中だけど、無事にたどり着けるかな?」くらいしか考えてなかった。

そのタイミングでの撮影業務+世界的企業からの撮影依頼=サミット絡み?そんな方程式をぼんやり頭に浮かべながらも心の準備はしておいたけど、20日に連絡があり撮影場所がHiltonホテル広島だった。うん?まてよ!Hiltonと言えばサミット中は超厳戒態勢のホテルじゃん。だって、だってアメリカ大統領が滞在してるって聞いてますけど?そんなホットな場所で撮影って? そもそもホテルに入れるの?事前手続きもしてないし、どうなるんじゃー????

そんな心配もよそに担当者は何も詳しいことは教えてくれず、とりあえず21日に広島駅で広報の方やその会社の偉い方々と待ち合わせ。タクシーに乗り込み、「とりあえずHiltonホテルまで、もしくは行けるところまで」と、 行き先を告げると乗り込んだタクシー運転手はギョっとして「え?今Hiltonには近づけないですよ、本当に行くんですか?」って言うけど、とにかく行けるところまで行ってくださいとの指示通りホテル付近まで到着。

案の定、すぐに数名の警察官に制止され「どこに行くのか?」「ここは立ち入り禁止ですよ!」と目の前を塞がれましたよ。ま、当たり前ですよね。僕はと言えば、大きな撮影機材バッグを二つも持ち込むし、こちらも10名単位でタクシーで乗りつけるのだから。広報の担当者がすでにHiltonホテル内で事前待機してた同じ会社の偉い人を呼び出し、こちらが警察官に停められている場所まで迎えにきてくれたおかげで、まず第一関門はクリア。10数名の警察官に誘導されてホテル内エントランスに着くと、第二関門が待ち受けてた。

今度は大統領直属のSPであろう外国人が空港さながらの設備でX線荷物検査&ボディチェック。厳しいチェックも無事にクリア出来て、やっと仕事現場に到着出来た。いやはや、この時点で相当精神的に疲れましたわ…。さて、問題の撮影内容ですが、海外企業のCEOがサミット期間に合わせ呼んだ日本の偉い人や外国の偉い人に向けて共同開発や人材育成をするのに皆様で手に手を取ってやっていきましょう!って言う式典の写真と動画の記録撮影がメイン(詳細は書けないのでザックリと)。

ひょっとしたら今ホテルに滞在しているバイデン大統領とCEOとの写真撮影もあるかも?って話でしたが、時間の関係で米国大使館側カメラマンが撮るようになったみたいで少し残念でしたが、それを省いても経験ができないような撮影が出来たことはカメラマン経験値として相当パワーアップしたと思います。

帰りは大統領が移動のための大統領専用車両の準備に取り掛かるフル装備の兵隊が行き交うホテル前で担当者に見送られながら1人ホテルを後にしたけど、恐らくもう少ししたら大統領が出てくるかもしれず、反対車線には大勢の市民およびマスメディアが待機中で、僕らがホテルから出てくるだけで多少のざわつきが起こるほど。

ま、このホテルに一般人は近寄れないので、よほどのVIPが出てきたと思ったのかもしれないね。警備する警察官に敬礼されながら見送られるし正直気分は悪くない(笑)良きに計らえって感じ。ただ規制エリアを出た途端に見た目もオーラも「普通のカメラマン」に戻るあたりさすが僕って感じがして「普通」が一番気楽でいいなーと思えたりしたのは事実。

次回サミットがあればご指名いただけたらお任せください!「安心してください、慣れてますよ」ってな感じです。

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